民法改正(2018.7.13公布)により、婚姻期間20年以上の夫婦相互間における自宅の贈与は、特別受益持戻しをしないこととなりました。(生前贈与は令和元年7月1日以降におこなわれたものについて適用。遺贈は遺言書等作成日付が令和元年7月1日以降について適用。)
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埼玉県行政書士会所属
行政書士渡辺事務所
行政書士・渡邉文雄
1. オシドリ贈与と贈与税
結婚20年以上(※1)の夫婦間での「居住する自宅(※2)」または「自宅(※2)を購入するための資金」の生前贈与は、2,000万円まで贈与税がかかりません。
贈与税の基礎控除と併用して、オシドリ贈与の非課税枠は2,110万円となります。
なお、この制度を使えるのは、一度きりです。
(※1) 贈与の時点で。1年未満は切り捨て。
(※2) 自分が住むための国内の居住用不動産
贈与を受けた年の翌年3月15日までに、贈与を受けた者が、現実に住んでいることが必要です。
贈与税の配偶者控除の結果、贈与税がかからなくなる場合であっても、翌年の3月31日までに贈与税の申告をする必要があります。
2. オシドリ贈与と特別受益の持戻
これまでは、結婚期間が20年以上の夫婦間で行った居住用不動産の生前贈与についても、相続の時にこれも遺産に加えて相続分を計算する必要がありましたが(特別受益の持戻)、2018民法改正により、遺産分割の対象から除かれ、相続時に遺産として計算しなくてもよいことになりました(特別受益の持戻しをしない)。
3. オシドリ贈与と不動産取得税(県税)
オシドリ贈与で自宅を生前贈与で贈与する場合は、自宅が2,110万円下の場合は贈与税はかかりませんが、不動産取得税(県税、固定資産税評価額×3%)、贈与契約書の費用が必要です。一般的には遺言の方が費用がかかりません。