予備的遺言(補充遺贈)の遺言文の書き方のテクニック

□ 複雑な予備的遺言(補充遺贈)の遺言文を書くときは、先に、遺産配分のイメージ図を作成してから書くと簡単に間違いなく書くことができます。

 

□ 本文例は、遺言者は配偶者なし、子なし。推定相続人(法定相続人)は、両親、弟1人。両親に遺留分相当価額を相続させ、残りを弟と日本赤十字社の各2分の1相続させ又は遺贈する場合の遺言文例です。

 注:控除する債務等(B)の内容によっては、両親の遺留分の侵害が生じることがあります(》》債務の相続(承継))。

行政書士は街の身近な法律家

埼玉県行政書士会所属

行政書士渡辺事務所

行政書士・渡邉文雄

 

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                                    遺 言 書

 

1、  私は、私の有する全財産を換価処分し、その換価代金をもって、

 私の全債務、及び本遺言を執行するに必要な一切の費用を弁済した後

 の残金を、次のとおり相続させ又は遺贈する。

 

(1)父 ○○○○(○○年○○月○○日生)及び母 ○○○○(○○年○○月○○日生)

 に、各12分の1の割合により相続させる。

(2)弟 ○○○○(○○年○○月○○日生)に、12分の5の割合により相続させ

 る。

(3)日本赤十字社〇〇県支部(主たる事務所所在地 〇〇県〇〇市〇〇

 町〇〇丁目〇〇番地〇〇、代表者 〇〇〇〇 )に、12分の5の割合に

 より遺贈する。なお、遺贈の使途は〇〇県支部の事業とする。

 

2、 私より前に又は私と同時に両親のいずれかが死亡した場合は、前項

 (1)で相続させるとした金銭を、存命の者に6分の1の割合により相続

 させる。

 

3、 私より前に又は私と同時に両親が死亡した場合は、1項(1)で相

 続させるとした金銭を、弟 ○○○○及び日本赤十字社〇〇県支部に、各2

 分の1の割合で相続させ又は遺贈する。

 

4、 私より前に又は私と同時に弟 ○○○○が死亡した場合は、1項(2)で

 相続させるとした金銭を、日本赤十字社〇〇県支部に遺贈する。

 

5、 私より前に又は私と同時に、両親及び弟 ○○○○が死亡した場合は、

 前項(1)及び(2)で相続させるとした金銭を、日本赤十字社〇〇県

 支部に遺贈する。

 

6、 私より前に又は私と同時に、両親のいずれか、及び弟 ○○○○が死亡

 した場合は、1項に定める、換価金の残金から、2項に定める、存命

 の者に相続させる金銭を控除した残金の全てを、日本赤十字社〇〇県

 支部に遺贈する。

 

7、 私は、次の者を遺言執行者に指定する。相続人は、相続の開始と同

 時に直ちに同氏に連絡すること。

 

 (氏 名)   〇〇 〇〇

 (生年月日)  〇〇年〇〇月〇〇日

 (住 所)   〇〇県〇〇市〇〇町〇〇丁目〇〇番〇〇

 (職 業)   〇〇〇〇

 

8、 前項で指定した遺言執行者が、この遺言の執行完了以前に死亡し、

 又はその職務の執行が不能となったときは、弟〇〇〇〇に対し、これ

 に代わる遺言執行者を指定することを委託する。

 

9、  遺言執行者の報酬を遺産総額の〇パーセントと定める。

 

 令和〇〇年〇〇月〇〇日

 

         (遺言者住所)

 

          遺言者   〇〇〇〇  印

 


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