□ 遺言執行を見据えて、遺贈対象物(客体)の「特定」に万全を期す必要があります。 客観的に特定可能で、解釈上疑義が生じないよう、特定できる記載が必要です。
□ 不動産、預貯金等は、遺言の効力が発生したら直ちに権利移転の効力が生じ得る程度に特定されていなければなりません。
行政書士は街の身近な法律家
埼玉県行政書士会所属
行政書士渡辺事務所
行政書士・渡邉文雄
♧パソコン等による別紙遺産目録の書き方
➤別紙目録の書き方(その他金融資産等)
1. 株 券
株式については、「株式発行会社名」、「株式数」を記載し特定します。
ネット証券(*)の記載方法も同様です。
*ネット証券:インターネット上の取引を中心としてサービスを提供する証券会社。
(上場株式記載例1)
〇〇証券株式会社〇〇支店の遺言者名義の口座の株式
➀ 〇〇株式会社 〇〇〇〇株
② その他、預託している遺言者の全財産 ※予備的条項
(上場株式記載例2)
口座開設者 〇〇県〇〇市〇〇町〇〇丁目〇番〇号
加入者 〇〇〇〇
口座番号 〇〇証券株式会社〇〇支店〇〇
銘柄 〇〇株式会社普通株式
コード番号 〇〇〇〇〇
数量 1000株
上場株式は、株式の承継について株式発行会社の承諾等は不要です。
(非上場株式)
上場されていない株式については、「株式発行会社の本店所在地」も記載します。株券が発行されていない場合は、株式の種類(普通株式、優先株式等)も記載します。
会社名 〇〇株式会社
本店所在地 〇〇県〇〇市〇〇町〇〇丁目〇番〇号
券 種 普通株式〇〇株
記 号 〇〇
番 号 〇〇
上場されていない株式の場合は、株式譲渡制限が課されている場合があります。
2. 国 債
国債証券が発行されている場合は、「国債名」(利付国債、割引国債、個人向け国債(5年)、個人向け国債(10年)の別)、「額面金額」、「償還日」を記載し特定します。
(記載例)
第〇〇回個人向け利付国庫債券固定〇〇年 額面〇〇万円 償還日令和〇〇年〇〇月〇〇日
3. 社 債
社債については、「社債名」、「額面金額」、「償還日」を記載し特定します。
(記載例)
第〇〇回〇〇株式会社無担保社債 額面〇〇万円 償還日令和〇〇年〇〇月〇〇日
4. 投資信託
(投資信託記載例1)
〇〇証券株式会社〇〇支店 〇〇ファンド 銘柄コード:〇〇〇 口数:〇〇〇〇口
(投資信託記載例2)
ゆうちょ銀行 〇〇投信 記号番号 〇〇〇〇名義 全て
5. 暗号資産(仮想通貨)
(1) 取引所(暗号資産交換業者)に預けている(アカウントを保有している)場合 は、暗号資産(仮想通貨)の返還請求権が遺贈の対象となり、受遺者は取得し換価します。
(暗号資産(仮想通貨)記載例)
種類 〇〇〇〇〇 取引所 〇〇〇〇〇 全て
(2) 取引所(暗号資産交換業者)に預けず、遺言者自身で管理していた場合は、ウォレット、ID、パスワードを相続人が承継します。
6. ゴルフ会員権
ゴルフ会員権については、「ゴルフ場会社名」、「ゴルフ俱楽部名」、「会員権の種類」、「会員番号」、預託金があればその金額を記載します。
ゴルフ会員権には、預託会員制・社団会員制・株主会員制があります。ゴルフ場規則で相続等を認めないものもあります。
相続等ができるのは、株主会員制及び預託会員制のうちゴルフ場規則で相続等を認めているものです。ゴルフ場規則に相続等に関する定めのないものは相続等ができます。
ゴルフ会員権で相続等ができないものでも、預託金返還請求権は相続できます。
(ゴルフ会員権記載例)
ゴルフ会員権
〇〇株式会社 〇〇ゴルフ俱楽部 預託金ゴルフ会員権 会員番号〇〇〇〇〇〇
7. 遺言者が自分自身を受取人として指定している「生命保険」
(生命保険記載例1)
〇〇生命保険
保険証券番号 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
契約日 〇〇年〇〇月〇〇日
保険者 〇〇〇〇〇〇生命
契約者 遺言者
被保険者 遺言者
(生命保険記載例2)
〇〇生命保険普通養老保険 保険証書記号番号
8. 遺言者が受け取らずに死亡した「入院給付金」
入院給付金は遺言者が受け取らずに死亡した場合は相続財産になります。
(入院給付金記載例)
〇〇生命保険の入院給付金保険金請求権
(ご参考)指定代理請求制度
「指定代理請求制度」は医療保険やがん保険などで、被保険者(保障の対象者)の意識がなかったり、請求の意思表示がなかったりして、被保険者(保障の対象者)が受取人になる保険金や給付金等を請求できない「特別な事情」がある場合、契約者があらかじめ指定した代理人(指定代理請求人)が被保険者に代わって保険金や給付金等を請求できる制度です。
9. 貸付金(貸金債権)
(貸付金(貸金債権)記載例)
債務者
貸付契約日
貸付金額
利息
残額
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