相続財産の評価の仕方

□ 遺産分割における財産の評価は、分割の協議をする時点の時価(実勢価格)でするのが原則です。

 

□ 現に家族が住み、これからも住み続ける家の場合、敷地の評価については時価ではなく路線価を基準として財産評価します(理由;売らない限り現金にはならないから)。


行政書士は街の身近な法律家

埼玉県行政書士会所属

行政書士渡辺事務所

行政書士・渡邉文雄

 

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1. 財産の評価時点

 

 遺産分割の際の土地・建物の評価は、現実に分割する時点での時価(実勢価格;業者を通じての通常の不動産の売買価)でするのが原則です。 ただし、相続人の間で合意できればその価格でもよいとされています。 

 

【参考】『遺産分割のための相続財産評価は、(相続の時ではなく)分割の時を標準としてなされるべきものである』(札幌高裁昭和39・11・21)

 

 

2. 土地の評価額の種類

 

① 時価(実勢価格)・・・業者を通じての通常の不動産の売買価格

 

② 公示価格・・・・・・・地価公示は、毎年1月1日における標準地を選定して「正常な価格」を判定し公示するものです。公共事業用地の取得価格の算定等の規準とされます。

 

③ 路線価・・・・・・・・路線価は相続税及び贈与税の財産を評価する場合に適用され、時価(実勢価格)の70%程度とされます(公示価格の80%程度とされます)。

 路線価は道路に付され、その道路に面している標準的な宅地の1平方メートル当たりの価格は、路線価を基に計算されます。南側道路や北側道路など土地が接する道路の方位、旗竿地などの増減価要因、環境条件を考慮していません。

 

④固定資産税評価額・・・公示価格の70%程度とされます。固定資産税、都市計画税、登録免許税、不動産取得税の課税の際に適用されます。

 

※ (参考)

 「相続税や贈与税の計算」では、路線価があれば路線価、路線価地域以外は固定資産税評価額に地域ごとの倍率を掛けたものとなります。計算方法は、路線価図の数字に土地の形状による補正率をかけ、複数の道路に面した土地は加算率を加えます。

 

 

注意事 項  現に家族が住んでいる家の敷地については、時価ではなく路線価を基準として財産評価します(売らない限り現金にはならない)。

 

 

3. 建物の評価額  

 

 固定資産税評価額を参考にします。  

 

 

4. 預貯金

 

 預貯金は残高です。定期預金は預入額に既経過利子(20%源泉徴収後)を加えます。分からないときは金融機関で残高証明をとり確認します。金融機関と支店がわかっていれば照会できます。その際、通常は照会する人と被相続人の関係がわかるように戸籍を提示することが必要です。

 

 

5. 株券

 

 上場株式であれば株価の時価を調べて株数を乗じた金額で算定します。上場されていない株式の場合、株式の価格の算定方式として、純資産価額方式、収益方式、配当還元方式、類似会社(又は類似業種)比準方式、取引先例価格方式、併用方式などがあります。「非上場株式等評価ガイドライン」参照

 

 

6. 生命保険

 

 生命保険金は死亡保険金の額です。被相続人が保険金受取人でありかつ被保険者である場合に限り遺産分割の対象になります。

 (被相続人(契約者)が自分を被保険者とし、相続人の一人を受取人に指定していた場合は指定された受取人の財産になります。保険金は遺産には当たらず遺産分割の対象になりません)。

 

 

7. 借地権、公社債、タンス預金、金やプラチナの地金、ダイヤの指輪、貸家、駐車場、事業用財産(商品、原材料、設備、売掛金など)、立木、果実、特許権・著作権

 

8. 借金、保証債務、連帯保証債務、未納税、未払医療費


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