契約文の注意点と正しい用語の使い方。~勘違いで作成しトラブルを招かないよう注意しましょう~

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埼玉県行政書士会所属

行政書士・渡邉文雄

 

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➤契約文の注意点と正しい用語の使い方

1. 契約文の注意点 

 

(1) あいまいな記載をしないで明確に書く。解釈の余地を残すような表現をしない

 

① 「いつ」支払うか、支払時期を明確に書く。 

② 月払い、半年払い、年払いの区別を書く。 

③ 数量については、副詞で表現せず、数字で表現するようにしましょう。

④ 「著しく」「本格的に」など、はっきりしない語句を、条件を定める文言に使わない。 

⑤ 主語を省略しない。文章が多少冗長になってもやむを得ません。 

⑥ 代名詞はなるべく使わない。  

 

(2)期間に関する表記の仕方

 

① 期間に関する表記は、翌日を数えはじめの日とする(初日不算入の原則)。

 

② 月単位で期間を定めるとき(例;令和元年5月2日から2か月間)は、最後の月において、その起算日に応当する日の前日(例;令和元年7月1日)を末日とします。

 

③ 年単位で期間を定めるとき(例;令和元年5月2日から2年間)は、最後の年において、その起算日に応当する日の前日(例;令和3年5月1日)を末日とします。  

 

④ 期間に関する表記は、末日が日曜日、祝祭日にあたる場合は、その日に取引をしない慣習があるときは、翌日を末日とします。

 

2. 契約文の「正しい用語」の使い方  

 

(1)「推定する」と「みなす」 の使い方

 

■ 「A円の損害があったものと推定すると規定した場合に、実際の損害がB円と立証できた場合は、B円の損害が認定されます。

 

■ 「みなす」の場合は、実際の損害がいくらであろうと、A円の損害が認定されることとなります。    

 

(出典:淵邊善彦(2017)『契約書の見方・作り方』日本経済新聞出版社.46-50頁)

 

(2)「総体的」と「相対的」 

 

 物事について考える時に、細かい部分について「個別的」に判断するとらえ方に対し、細かい点を別々に判断するのではなく、全部の要素を総合的に扱い、全体で判断することを「総体的」に判断すると表現します。「総体的」を「全体的」と言い換えることもできます。

 一方、「相対的」に判断するとは、「他の商品に比べると安い」のように、他と比較して判断する場合に使われる言葉で、優劣や大小など基準となる尺度に当てはめて判断できる物事に対して使います。

 

3. 条文の見出しの表記

 

 条文の見出し「第〇条(〇〇〇〇)」は、条文の内容を分かりやすく、簡潔に表現します。 

 

ポイント 関連取り扱い業務

▼ 遺留分侵害額請求通知書(内容証明)(22,000円)  

 

▼ 養育費請求通知書(内容証明)(22,000円)

 

▼ 契約書等作成(11,000円~) 

※ 契約の内容により異なります。代理人として作成できます。

 

▼ 告発状・告訴状作成(11,000円~) 

※ 内容により異なります。

 

▼ 督促状作成(11,000円~) 

※ 内容により異なります。法的主張が相手と全く違うときはお受けできません(金銭的主張の違うときを除く)。