遺言作成のポイント(3)~忘れがちな遺言事項~


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埼玉県行政書士会所属

行政書士渡辺事務所

行政書士・渡邉文雄

 

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1. 受遺者が遺言者より前に又は同時に死亡した場合のことも考えられているか

 

 受遺者が遺言者より前に又は同時に死亡した場合のことも考え、簡潔かつ明瞭に書く必要があります。 

 遺言で財産を相続させる(又は遺贈する)する相手(受遺者)が、遺言者より前に、又は、同時に亡くなった場合は、亡くなった相手にあげる予定だった部分は、代襲相続を除き無効となります。したがって、相続人全員で遺産分割協議をやらなければなりません。

 遺言で財産を相続させる相手(又は遺贈するする相手:受遺者)が、万が一、遺言者より前に又は同時に死亡した場合に備え、かかる場合に、亡くなった人にあげる予定だった財産を誰に承継させるかを、予備的遺贈(補充的遺贈)として書くことができます。特に、相続させる相手が自分より年上、または同年齢の時は予備的遺贈(補充的遺贈)が必要です。  

 

□  詳しくは 》予備的遺贈(補充的遺贈) をご覧ください。 

 

2. 法定相続分を超える部分も含めて「代襲相続」させたい

 

 孫等に、法定相続分を超える部分も含めて「代襲相続」させたいときは、その旨、遺言に明記する必要があります。  

 

□ 詳しくは 》》遺贈と代襲相続 をご覧ください。 

 

3. 相続財産で清算すべき債務等を指示する

 

 相続財産で清算すべき債務(相続財産に関する費用や遺言の執行に関する費用)を、遺言で指示することができます。

 

 遺言で指示が無い場合は、各共同相続人が、遺産の分配、遺贈、贈与を含めた現実に取得したプラスの相続分に応じて承継します。(実務的には、分割の対象たる財産から控除して具体的相続分額の計算を行い、優先弁済するのが一般的です。ただし、相続税は控除すべきでないと考えられています)

 

 葬儀費用、納骨費用等については、相続財産で清算すべき債務ではありませんが、遺言で相続財産をもって支払うよう指示することができます。  

 

4. 「祭祀の主宰者」(承継者)を指定する遺言をするとき  

 

 祭祀主宰者を指定する遺言では、相続分の指定にあたって、祭祀主宰者の取得分に配慮することをおすすめします。    

 

5. 相続税納税資金対策を考える

 

 不動産はすぐには売れませんが、相続税は基本的にはすぐに現金で納めなくてはなりません。 

 相続税の申告・納付は、亡くなってから10か月以内です。遺言は相続人の相続税支払いを考え納税資金対策をたてておく必要があります。

  

 生命保険(終身保険)は、受取人固有の財産となり、遺産分割の対象財産にはならないことから、相続税納税資金対策としてはが最適といわれています(*)。また、保険金は受取人の印鑑証明書と戸籍謄本があれば数日で受け取れるという利点があります。

 なお、生命保険金を相続税の納税資金にする場合は、その旨を遺言に明記しておく必要があります。さもないと、受取人となっている相続人の特別受益と誤解され、争いになる恐れがあります。 

 

* 被相続人(契約者)が自分を被保険者とし、相続人の一人を保険金受取人に指定していた場合。 

 

6. 連帯保証人になっているとき(連帯保証人の相続があるとき)  

 

 連帯保証人になっているときは、その存在等を必要に応じ遺言に書いておきましょう。


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