遺産分割協議の進め方

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埼玉県行政書士会所属

行政書士渡辺事務所

行政書士・渡邉文雄

 

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ポイント 関連情報

1. 代表相続人(取りまとめ役)は誰

 

 一般的には、配偶者又は長男などが代表相続人(取りまとめ役)となって相続人全員で話し合い決めます。

 財産は全部オープンにし、代表相続人(取りまとめ役)は公平に話し合いをすすめます。 

 

2. 代表相続人(取りまとめ役)の役割と進め方

 

(1) 遺産分割協議書の「たたき台」を事前に用意する

 

 理想ははじめから遺産分割協議書を「たたき台」として使います。「たたき台」を提示するときは、「あくまで案です。」と一言断ってからにしましょう。

 どこまでなら譲れるかも腹づもりもしておきます。

 

「たたき台」作成のポイント

 

・ 取得する者の意向に配慮する。

・ 配偶者が住んでいる家は、なるべく配偶者に取得させる。

・ 現に家族が住んでいる土地や家は、なるべく共有にしない。 

・ 農地、家業用の資産は、なるべく事業を承継する者に取得させる。

 

・ 配偶者の生活費、老後の生活に配慮する。

・ 年少者や心身障害者、生活に困窮している者の生活に配慮する。  

・ 先妻と後妻の子がいるときはできるだけ公平に分ける。    

・ 子ども同士は、原則として公平に分ける。 

 

・ 被相続人の世話をした人、介護をした者に配慮する。  

・ 仏壇や墓などを引き継いで先祖の供養をする人に配慮する。

・ 遺留分に注意する。 

 

ポイ ント詳しくは、》》 遺産分割の基準 をご覧ください。 

 

(2) 取りまとめ役になることを了承してもらう

 

  電話もしないでいきなり遺産分割協議書(案)を送りつけてはいけま

 せん。連絡先がわからないときは戸籍の附票を取得して住所を調べるこ

 とができます。

 

(3) 相続人の配偶者を含め、相続人以外は同席させない

 

  遺産分割協議を始めるにあたっては、相続人の配偶者を含め、第三者

 には口出しをさせない合意をしておきましょう。

  ただし、代表相続人が仕切り役・進行役に不慣れな場合は、相続人共

 通の知人で人望のある方をお願いすることはアリだと思います。

 

(4) アルコールを飲みながらの遺産分割協議はしない

 

  飲むと本音が出てまとまらなくなります。アルコールはハンコをつい

 てから。

 

(5) いきなり本題に入らない

 

  思い出話をするなどして、打ち解けた雰囲気になってから本題に入り

 ましょう。

 

(6) 特別受益や寄与分には敢えて触れない

 

  特別受益や寄与分は遺産分割協議が揉めるもととなりがちです。でき

 るだけ過去のことは持ち出さず、事情に応じ、遺産分割協議書に特別受

 益や寄与分はなかったことにする合意を書いておきましょう。 

 

(7) ハンコ代をケチらない

 

  寸志程度なら10万円くらい。損して得取れ。ハンコがもらえなかっ

 たらアウトです。

 

(8) 取りまとめ役は、誠実に、丁寧に、進行する

 

  遺産分割は譲り合わなければまとまりません。結局、裁判で決めても

 らうことになり、たいていの場合、法定相続分におわり、気まずさだけ

 が残ることになります。譲り合うことは結果的には自分のためです。

 

(9) 協議は一回で終わらせる

 

 長引くほど合意は難しくなります。

 署名捺印をもらう際は、印鑑証明書も忘れずに。