相続の放棄・辞退等

 

□ 相続を放棄・辞退等する方法には、①家庭裁判所に申述書を提出する「相続放棄」のほかに、②遺産分割協議書に「相続分なし」と記載する「相続分の放棄」、③「相続分のないことの証明書」による事実上の相続放棄により不動産の登記手続きをする方法があります。その他に、④「相続分譲渡」、⑤「遺言」で特定の相続人に一切相続させないことにする方法があります。 

□ 遺産分割協議書に「相続分なし」と記載する「相続分の放棄」、「相続分のないことの証明書」による事実上の相続放棄、相続分譲渡」をしても、債務は法定相続分に応じて引き継ぎます。


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埼玉県行政書士会所属

行政書士渡辺事務所

行政書士・渡邉文雄

 

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ポイント関連情報

1⃣ 家庭裁判所に申述書を提出し決定する「相続放棄」

 

□ 別掲 》相続放棄 をご覧ください

 

2⃣ 「相続分の放棄」 

 

□ 特定の相続人だけに遺産を集中したい場合は、「相続放棄」はせず、遺産分割の際に意思表示する「相続分の放棄」を選択した方がよい場合があります。(遺産分割協議書に「特定の相続人がすべてを相続する」旨記載します)

 

 

□ 特定の相続人が相続財産を何ももらわないという遺産分割協議書も有効とされています)

 

1. 「相続放棄」はせず、「相続分の放棄」を選択した方がよい場合

 

■ 遺産分割の話し合いで、たとえば家業を継ぐ者にすべてを相続させることとに決めたうえ、他の相続人が誰も自分の相続分を主張しなければ、後継者は「遺産分割協議書」により、登記や、預金の名義変更等ができます。(遺産分割協議書に「家業を継ぐ者がすべてを相続する」旨記載します)

 

■ 相続人が妻と子だけで被相続人の きょうだい (代襲相続の甥・姪を含む)がいる場合、妻にすべてを相続させたい場合は、子は「相続放棄」せず、遺産分割の際「相続分の放棄」の意思表示をする必要があります。具体的には、遺産分割協議書に「母がすべてを相続する」旨記載します。なお、子が「相続放棄」すると、被相続人の きょうだい (代襲相続の甥・姪を含む)に4分の1がいってしまいます。

 

■ 子どものいない夫婦の場合、夫に きょうだい がいると、せっかく、夫の義父母に「相続放棄」してもらっても、夫の きょうだい が相続人に繰り上がってしまいます。

 この場合、義父母には、「相続放棄」ではなく、「相続分の放棄」してもらう必要があります。

 

■ 遺産分割協議後、新たな相続人が現れる可能性のあるときは「相続放棄」はしないで、「相続分の放棄」を選択した方がよい場合があります。(遺産分割協議書に「特定の相続人がすべてを相続する」旨記載します)

 

注意事 項  注意すべき点として、「相続分を放棄」しても、「相続放棄」と異なり、債務は、法定相続分の範囲で弁済しなければならないことがあげられます。

 

 

2. 遺贈の放棄

 

□ 「特定遺贈を放棄する」場合は、遺言者の死後、他の相続人や、遺言執行者に通知するだけでできます。 

 

※ ただし、「包括遺贈の放棄」は、「相続放棄」と同じ手続きが必要です。

 

 

3⃣ 相続分のないことの証明書(相続分皆無証明書)」による事実上の相続放棄

 

□ 「相続分のないことの証明書」とは、相続財産があるのに「事実上の相続放棄」をすることになる書類です。相続分のないことの証明書」があれば不動産の相続放棄ができるため、遺産分割協議や相続放棄の手続きをとらないで事実上の相続放棄をすることできます。

 

注意事 項  注意すべき点として、相続分のないことの証明書」で相続分を放棄しても、「相続放棄」と異なり、債務は、法定相続分の範囲で弁済しなければならない点が挙げられます。

 

□ 詳しくは、》相続分のないことの証明書 をご覧ください。

 

 

4⃣ 相続分譲渡

 

□ 相続開始後、遺産分割までの間に、その相続分を他の相続人又は第三者に、有償無償を問わず譲渡できます。

 

□ 相続分譲渡は、「相続人たる地位の譲渡」であり、個々の財産の持ち分の譲渡ではありません。

 

□ 詳しくは、》相続分譲渡 をご覧ください。

 

 

5⃣ 遺言で、特定の相続人に一切相続させない方法

 

□ 「遺言」を書き、全財産を他の相続人等に相続または遺贈します。そのうえで、 被相続人の生存中に、一切相続させないこととする相続人に「遺留分を放棄」してもらうことが必要です。「遺留分の放棄」は家庭裁判所の許可が必要です。

 

 

注意事 項  注意すべき点として、遺産分割協議書に「相続分なし」と記載する「相続分の放棄」をしても、「相続分のないことの証明書」による事実上の相続放棄をしても、相続分譲渡」をしても、「相続放棄」と異なり、債務は法定相続分に応じて引き継ぎ、法定相続分の範囲で弁済しなければならないことがあげられます。


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