任意後見契約の流れ

□ 法定相続人の一人と任意後見契約を結ぶ場合は、他の法定相続人にも話をしておく必要があります。知らせておかないと後日もめる原因になります。 


行政書士は街の身近な法律家

埼玉県行政書士会所属

行政書士渡辺事務所

行政書士・渡邉文雄

 

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STEP 1  ご自身で、任意後見人にやってもらいたいことを決めます。  

 

□ 任意後見契約を結ぶには、まず支援してくれる人(任意後見人)を選ぶ必要があります。しっかりした、信頼できる人を選びます。 

■ ご自身で選びその方の了解を得ます。

 

■ 自分のこどもなどの親族や知人・友人などから任意後見人を選ぶケースが多く、親族の場合、一般的には報酬はゼロです。  

■ 弁護士、行政書士、司法書士、社会福祉士等の専門家、または社会福祉協議会等に後見人になってもらうこともできます。第三者の場合、報酬は月額1~3万円が相場です。 

 

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STEP 2 事前に公証役場へ電話で予約をし、打合せ、必要書類、費用の確認をしておきます

 

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STEP 3  任意後見契約の方法は、頼んだ方と二人で公証役場に行き、公正証書で任意後見契約を締結します。  

※ 任意後見契約は公正証書でのみ作ることができます

 

□ 公証人は、東京法務局に「任意後見登記」を行います。

□ 登記される事項 

■ 任意後見監督人の選任前;本人、任意後見受任者、代理権の範囲 

■ 任意後見監督人の選任後;本人、任意後見人、任意後見監督人、代理権の範囲

※ 閲覧、登記簿謄本の交付は本人、四親等以内の親族、後見人などに制限されています。

 

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STEP 4 「将来型」で契約した場合、将来、判断能力が不十分になったとき、任意後見人になることを引き受けた人等が、家庭裁判所に対し、「任意後見監督人」を選任してほしい旨の審判を申し出ます。申立てをすることができるのは、本人・配偶者・四親等内の親族・任意後見受任者です。家庭裁判所が「任意後見監督人」を選任すると「任意後見人」が支援を開始することになります。

 

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STEP 5 支援の終了  

□ 「任意後見を開始する前」は、いつでも公証人の認証をうけた書面により契約を解除できます。 

□ 「後見の開始後」は、本人、任意後見人とも、正当な事由がないかぎり、契約を取り消すことはできません。 

□ 頼んだ本人(委任者)、援助者(任意後見受任者)のどちらかが死亡すると契約は終了します。 


代理権目録(任意後見契約で任意後見人に依頼すること)(例)

 

① 預貯金(通帳・カード)の管理。金融機関での預け入れ、引き出し、振り込み

② 電気、ガス、水道代、家賃、施設利用料などの支払い、年金などの収入の受取り

③ 不動産など重要な財産の維持管理及び処分(売買、賃貸借契約の締結・解除) 

④ 入院手続き、介護施設への入所契約、介護契約を結ぶ手続き、入院中、退院時の手続き

⑤ 要介護認定の申請、介護契約・医療契約・施設への入所契約を結ぶ手続き

⑥ 財産の中から毎月妻の生活費を払ってくれるよう依頼しておく

⑦ 葬式、法要の施行と費用の支払いなど(死後の事務の委任契約に入れます) 

 ※ 介護などの実際の労働は任意後見人の仕事ではありません。準委任契約を結び委託し任意後見契約とともに一通の公正証書にすることはできます。

【参考1】

任意後見契約公正証書サンプル(将来型)

 

 【参考2】

 

 日本公証人連合会が紹介している任意後見契約の代理権目録及び同意を要する特約目録の一例

( 出典:日本公証人連合会HP Q&A遺言・信託 任意後見の実務)

 

■ 代理権目録(任意後見契約)

1.不動産、動産等全ての財産の保存、管理、変更及び処分に関する事項

2.金融機関、証券会社及び保険会社との全ての取引に関する事項

3.生活費の送金及び生活に必要な財産の取得、物品の購入その他の日常生活関連取引並びに定期的な収入の受領及び費用の支払に関する事項

4.医療契約、入院契約、介護契約その他の福祉サービス利用契約、福祉関係施設入所契約に関する事項

5.要介護認定の申請及び認定に関する承認又は異議申し立てに関する事項

6.訴訟行為(民事訴訟法第55条第2項の特別授権事項を含む)に関する事項

7.以上の各事項に関連する一切の事項

 

■ 同意を要する特約目録

1.居住用不動産の購入及び処分

2.不動産その他重要な財産の処分

3.弁護士に対する民事訴訟法第55条第2項の特別受権事項の授権を含む訴訟行為の委任

4.復代理人の選任

【参考3】 

□ 以下のような成年後見制度の改正が平成28年4月、参議院本会議で可決成立しました。 

1. 後見人の権限の範囲を広げ、請求書などの郵便物を直接受け取って開封し中を見ることができることを明確にする。 

2. 利用者の死亡後も、相続人に引き継ぐまで財産の保存、債務の弁済をしたり、家裁の許可を得て、埋葬の契約をできるようにする。 

3. 後見人の不正防止策や、医療面で「同意」できる範囲を明確にするように、3年以内に法整備をする。


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