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埼玉県行政書士会所属
行政書士渡辺事務所
行政書士・渡邉文雄
遺 言 書
第1条 私は、私の所有する別紙財産目録の1.不動産を、長男C(昭和〇〇年〇〇月〇〇日生)に相続させる。
第2条 私は、私の有する、前条の財産を除く全財産を換価し、その換価金から私に係る債務を弁済し、かつ、葬祭費、遺言執行費用を控除した残金を、妻B、前記C、長女Dに各法定相続分の割合で相続させる。
第3条 私は、この遺言による相続の開始時に、前記C及び前記Dに対する生活費貸与分の貸金債権が残っている場合は、前条に定める相続分(価額)の計算において、前記C及び前記Dの相続分(価額)を限度に、持戻して計算を行うことを条件として返済を免除する。
令和△△年△△月△△日
(遺言者住所)
遺言者 〇〇〇〇 ㊞
ここが遺言(相続)のポイント
□ 特別受益となる生前贈与を受けた者の経済状態を考慮して、相続財産の算定に当たってはなかったものとして、特別受益の持戻し(遺産に加えること)を免除することができます。
□ 遺言で特別受益の持戻しを免除することによって、生前贈与を遺留分に反しない範囲内において不問にすることができます。
ただし、特別受益の持戻しの免除の意思表示を行っても遺留分の算定の基礎となる財産には算入されます。(遺留分を侵害する持戻し免除は後日否定される恐れがある)
生活費貸与分の債務免除は、「生計の資本として」の贈与として特別受益に当たるとされる。(参照:NPO法人 遺言・相続リーガルネットワーク( 2017)『改訂 遺言条項例300&ケース別文例集』日本加除出版.81頁)
民法903条(特別受益者の相続分)
1.共同相続人中に、被相続人から、遺贈を受け、又は婚姻若しくは養子縁組のため若しくは生計の資本として贈与を受けた者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与の価額を加えたものを相続財産とみなし、第900条から第902条までの規定により算定した相続分の中からその遺贈又は贈与の価額を控除した残額をもってその者の相続分とする。
□ 遺言で特別受益の持戻し免除の指示をする場合は、特別受益となる生前贈与については、相続人の間でも必ずしも誰が何を生前贈与されたのか分からないことがあるので、特別受益となる生前贈与の存在を遺言に書いておくことをおすすめします。(遺留分算定のためにも)
□ 被相続人による特別受益の持戻し免除の意思表示は、明示でも黙示でもできますが、相続人間で紛議にならないよう、遺言で明示することをおすすめします。
本文例はあくまでも一例です。遺言者のご希望はもとより、推定相続人や遺贈したい人の状況、相続財産の状況などによって遺言文は違ってきます。
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