配偶者居住権の評価額の算定

注意事 項 民法改正(30.7.13公布)により、

①「配偶者居住権」が創設されました。「配偶者居住権」とは、配偶者が相続開始のときに住んでいる建物に、亡くなるまで無償で住み続けることができる権利です。遺産分割において、自宅は配偶者が「配偶者居住権」を取得して引き続き住み、子どもは負担付所有権を取得する、という分け方ができるようになります。配偶者居住権は遺言で遺贈することもできます。

 これまでは、配偶者は、家を相続すると預貯金などはあまり相続できませんでしたが、これからは、住んでいる家を「配偶者居住権」で取得させることによって、配偶者居住権は所有権よりも評価額が低いことから、その分預貯金を多く相続することができます。 合わせて 「配偶者短期居住権」も創設され、配偶者が相続開始の時に居住していた建物に遺産分割が終了する(最低6か月間は保障)まで無償で使用できます。

 

*:配偶者居住権は相続する権利ではなく、遺言や、遺産分割協議による法定相続人の合意、家庭裁判所による遺産分割の審判によって、被相続人の配偶者が取得する法定債権です。配偶者に一身専属的な権利であり、譲渡はできません。配偶者居住権(長期)では、存続期間が長期間に及ぶことから、第三者対抗要件としての登記が定められています。

(令和2年4月1日施行。改正法は令和2年4月1日以降に開始した相続に適用されます。遺言による遺贈は遺言書作成日付が令和2年4月1日以降のものについて適用されます。)


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埼玉県行政書士会所属

行政書士渡辺事務所

行政書士・渡邉文雄

 

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1. 「居住建物の利用権配偶者居住権)」の評価額

 

建物の時価 − [建物の時価 × (残存耐用年数(*1) − 存続年数(*2))÷ 残存耐用年数 × 存続年数に応じた法定利率による複利原価率(*3)]

 

(*1)残存耐用年数;所得税法で定められている耐用年数(住宅用)に1.5

を乗じて計算した年数から、建築後経過年数を控除した年数。

 

(注)残存耐用年数又は(残存耐用年数 − 存続年数)が0以下になるときは(残存耐用年数 − 存続年数)÷ 残存耐用年数は0とする。

 

(*2)存続年数;配偶者居住権を存続させる期間が終身であるときは、配偶者の平均余命。

 

(*3) 存続年数に応じた法定利率による複利原価率;存続年数に応じた法定利率(3%)によるライプニッツ係数

 

 

2. 「居住建物の敷地の利用権配偶者居住権)」の評価額 

 

 敷地の時価 − (敷地の時価 ×  存続年数に応じた法定利率による複利原価率)

 

 

3. 「居住建物の所有権」の評価額

 

 建物の時価 − 配偶者居住権(建物)の価格

 

 

4. 「居住建物の敷地の所有権」の評価額 

 

 敷地の時価 − 配偶者居住権(敷地)の価格

引用;彩の国 行政書士埼玉 №161 2019.2 15−16頁


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