行政書士が教える

契約書の書き方のポイント

□ 契約書の種類・・・贈与契約書、売買契約書、借用書、消費貸借契約書、誓約書、示談書・・・ 

 

□ 事業用地借地権設定契約は公正証書によることが必要です。

□ 保証契約は書面によらなければ無効です。

□ 借地借家法の契約期間や契約更新等の規定は原則として強行規定です。契約は強行規定に反することはできません。

□ 借地借家法の借地権は、建物の所有を目的とする土地の賃借です。

□ 自力執行条項は公序良俗違反で無効です。

 

□ 解釈の余地を残すような表現をしない。


行政書士は街の身近な法律家

埼玉県行政書士会所属

行政書士・渡邉文雄

 

似顔絵

Step1 表題

 

□ 契約書のタイトルです。「〇〇契約書」など契約書の内容がひと目でわかるよう、簡潔に表現します。 

 

step2 前文

 

□ 契約当事者、契約の概要などを記載します。 契約締結の目的については、本文の第1条として記載する場合もあります。

□ 人によって解釈が異なる恐れのある用語は、誤認しないよう定義条項として規定しておきます。

 

 

step3 本文 

 

□ 本文には、主要条件と一般条件を記載します。 

□ 条文の見出し「第〇条(〇〇〇〇)」は、条文の内容を分かりやすく簡潔に記載します。

 

※ 解釈の余地を残すような表現をしない。

 

 

step4 主要条件

 

□ 主要条件とは、その契約書独自の条件です。

 

□ 目的物

□ 業務内容 

□ 対価

□ 支払い方法

□ 物品の売買契約では、納品方法、検査基準・検査方法、検査の結果の取り扱い、検査期間を検査条項として規定します。

□ 物品の売買契約では、クレーム対応について、どのケースのとき誰が対応するか、責任や費用の分担について規定します。 

 

 

step5 一般条件

 

□ 一般条件とは、どんな種類の契約書でも記載される条件です。 契約内容によって、一般条件の内容が異なる場合があります。

 

□ ①支払い条件、②契約期間、③契約解除、④期限の利益喪失、⑤不可抗力、⑥秘密保持義務、⑦損害賠償、⑧準拠法、⑨個人情報取り扱い などがあります。

■ 契約解除条項 民法に定める事由以外の事由による解除事由を認めたい場合は規定しておく必要があります。

■ 期限の利益喪失条項 民法に定める事由以外の事由による期限の利益喪失事由を認めたい場合は規定しておく必要があります。

■ 不可抗力条項 何をもって不可抗力というか、解釈が異なる恐れがある場合、具体的なものを列挙し規定します。

■ 危険負担 どのような場合に、誰が危険を負担するのかを規定します。

 

 

step6 後文

 

□ 契約が締結された旨、作成した契約書数、契約書を保有する者を記載します。

 

 

 step7 日付 

 

 

□ 契約書の日付

■ 契約を締結した日を記載します。遡って契約の効力を発生したい場合は、有効期間に関する条項を設け明記します。

 

 

 step8  署名・押印 

 

□ 契約当事者の住所を記載し、本人の氏名を署名または記名して押印します。

□ 法人の場合、役職や商号を書き忘れないようにします。

 

□ 代理人によって契約を締結する場合は、①本人の住所・氏名、②代理人の住所・肩書を記載し、③代理人が署名または記名して押印します。

※ 本人の実印が押印された、印鑑証明書添付の委任状を用意します。

 

 

step9 契約書の最後

 

□ 契約書の最後に余白がある場合は、「「以下余白」と書きます。あるいは、最後の部分に止め印をします。 


◇ 契約書の文言について 

 

□ 「及び」「並びに」「又は」「若しくは」の使い方

 

■ 「A及びB」は、AとBの両方という意味です。3つ以上のものについて並列で規定する場合は、「A、B及びC」と記載します。

■ 「A又はB」は、AかBのどちらかという意味です。3つ以上のものについて並列で規定する場合は、「A、B又はC」と記載します。

■ 大きなグループと小さなグループに分ける場合(一次分類と二次分類をする場合)は、大きなグループ分けに(一次分類)に「並びに」、小さなグループ分けには(二次分類)「及び」を使います。

 例えば、「A及びBの引き渡し並びにCの受領」のように用います。

■ 「又は」「若しくは」についても、大きなグループ分けに(一次分類)「若しくは」、小さなグループ分けに(二次分類)に「又は」を使います。 例えば、「A又はBの引き渡し若しくはCの受領」のように用います。

 

□ 「推定する」と「みなす」

■ 「A円の損害があったものと推定する」と規定した場合に、実際の損害がB円と立証できた場合は、B円の損害が認定されます。

 

■ 「みなす」の場合は、実際の損害がいくらであろうと、A円の損害が認定されることとなります。 

 

 

(出典:淵邊善彦(2017)『契約書の見方・作り方』日本経済新聞出版社.46-50頁) 


 訂正があるときは、訂正部分の余白に訂正の内容付記して、各当事者の印を押します。金額の訂正はこの方法によらず、書き直すことをおすすめします。

 

□ 方法 

 

1. 訂正箇所に二重線を引きます。

 黒く塗りつぶしたり、修正テープ等で塗りつぶすのはNGです。

 

2. 正しい文言を、横書きの場合その上部、縦書きの場合はその右横に書きます。続けて、「削除〇文字」「加入〇文字」と書きます。

 

3. 当事者の訂正印を二重線の近くに押します(もとの文字を見えなくしてはならない)

 

 

注意事 項  訂正印は、署名に用いたものを使います。

ポイント 取り扱い業務